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「1スライドに適した情報量について知りたい」
「パワーポイントで分かりやすい映像教材を作るコツや注意点は?」
パワーポイントの記録機能を活用すれば、音声付きの映像教材を作成することが可能です。大学などの教育機関に所属する教員は、複数の映像教材をインターネットにアップロードすることで、オンデマンド授業を実施できます。一方、分かりやすい資料の作り方や注意点を知りたい方もいるでしょう。今回はそのような方に向け、パワーポイントの映像教材を作るコツと注意点をご紹介します。また後半では、映像教材作成に役立つ機能やツールについても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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分かりやすいスライドには共通しているポイントがあります。そのポイントとは、必要最低限の文字でシンプルなデザインにすることです。例えば、ナレーション付きの映像教材は音声で内容を補足できるため、スライドの文字数は最低限に抑えなければなりません。具体的には、授業内容を1枚で説明するキースライドの場合、「105文字以内」が適していると言われています。
人が短時間で認知できる情報量は限られています。パワーポイントの映像教材に大量の情報量がある場合、授業内容が学生の記憶に残りにくいのです。
パワーポイントで分かりやすい映像教材を作成するための基本的なコツをご紹介します。
①目標やターゲットを明確にする
②1スライドにつき1メッセージを意識する
③Z配置を意識する
④図や写真、グラフを活用する
⑤見やすいフォントを使う
⑥双方向的な授業動画を作る
ここからは、上記6つのコツについて具体的に解説します。
パワーポイントで分かりやすい映像教材を作成する際、最初に取り組むべきことは授業のターゲットを明確にすることです。「どのような学生が授業を受けるのか」を意識して教材を作成することで、授業の構成や伝え方が変化します。具体的なチェックポイントとしてあげられるのは、学生の知識レベルや、その授業を通して何ができるようになるかなどです。例えば、専門的な知識に乏しい学生が参加する授業の場合、難しい用語ばかり使用したり解説を怠ったりすると、内容を理解しづらくなるでしょう。また、授業の目標を明確にしなければ、映像教材を作成する方向性がぶれてしまう可能性があります。そのため、パワーポイントで映像教材を作成し、オンデマンド授業などを実施する際は学生に合わせて授業を組み立てる必要があるのです。
分かりやすいパワーポイントの映像教材を作成するためにも、1スライドにつき1メッセージを意識しましょう。上記でも述べたように、分かりやすい授業スライドの情報量は、必要最低限でなければなりません。スライドのなかに複数のメッセージがあると、学生が混乱したり内容が伝わらなかったりする可能性があります。そのため、パワーポイントで映像教材を作成する際は、原則1枚のスライドに1つのメッセージがおすすめです。
Z配置とは、人の目線の流れを可視化した配置のことです。基本的に人の視線は、「上→下」もしくは「左→右」へと動きます。このような目線の動きを可視化すると、Z字になっていることが分かるでしょう。デザインの世界ではZ配置が利用されることが多く、映像教材を作成する際にも適用できます。パワーポイントで分かりやすい映像教材を作成するためにも、授業を受ける学生の視点に立ち、目線の流れに合わせた資料づくりがおすすめです。
パワーポイントの映像教材を作成する際は、図や写真、グラフを積極的に活用することで、学生に伝わりやすい資料となります。人間は五感のうち、視覚からの情報をもっとも取り入れやすいと言われています。映像教材のスライドが文章ばかりの場合、学生は書かれている文章を理解するために時間をかけなければなりません。一方、色のある図や具体的な写真、データの推移が分かるグラフなどを用いれば、メッセージを直感的に把握することにつながります。学生の視覚へ授業内容を直接的に訴求することで、映像教材の理解度向上が期待できるのです。
パワーポイントの映像教材は、見やすいフォントを利用しましょう。明朝体のように文字線の太さが変化するフォントは、資料の視認性が低下します。映像教材を学生に向けた授業で利用するシーンはさまざまです。例えば、大教室でプロジェクター投影したり、インターネットでアップロードしてオンデマンド授業を実施したりする場合があげられます。細い文字や変形する文字は、授業シーンによっては見にくくなる可能性があるため、「メイリオ」などの分かりやすい書体を使いましょう。
パワーポイントの映像教材を作成する際は、双方向的な授業をこころがけましょう。オンデマンド授業のように、録画した映像教材を各自で視聴して学習する形式は、教員が資料を解説する一方的な授業になりやすいです。授業における理解度を高めるには、学生が自主的に学べる仕組みを作る必要があります。そのため、パワーポイントで映像教材を作成する際は、動画内で学生に問いかけたり演習問題を設置したりすることが重要です。
パワーポイントで映像教材を作成する際の注意点をご紹介します。
・ナレーションやスライドのボリュームを決めておく
・著作権に気を付ける
・動画の解像度を確認しておく
・音声録画はヘッドセットを使う
ここからは、上記4つの点を詳しく解説します。
パワーポイントで映像教材を作成する際は、あらかじめナレーションやスライドのボリュームを決めておきます。スライドショーの情報量を決めていなければ、想定以上に動画時間が長くなる可能性があるからです。映像教材が長くなりすぎると、学生の集中力が途切れやすくなったり、ファイルサイズが大きくインターネットへのアップロードに時間がかかったりします。パワーポイントで動画を記録する時は、1スライドあたりの説明時間や文字の量などを決め、自分と学生双方に負担がかからないボリュームに抑えましょう。
パワーポイントで映像教材を作成する際は、利用する写真や文献などの著作権に気を付けましょう。基本的にオンデマンド授業などの教員から生徒への学習指導が目的であれば、著作者の許可なく作品を利用することが認められています。しかし、必要以上に作品の複製物を配布したり、インターネットに一般公開したりすると、著作権侵害に該当するケースもあります。そのため、映像教材で他人の著作物を使用する場合は、引用ルールの遵守やインターネットでの閲覧制限をかけるなどの対策を行いましょう。
パワーポイントで映像教材を作成する際は、動画の解像度について確認しておきましょう。動画の解像度が高すぎると、映像教材のファイルサイズが大きくなり、学生が資料を読み込む時間やアップロード処理の手間がかかります。パワーポイントの動画をオンデマンド授業などで利用する際は、必要最低限の解像度に抑えることが大切です。
パワーポイントのスライドに音声を録画する際は、ヘッドセットの利用がおすすめです。ナレーション付きの映像教材をパワーポイントで作成する場合、マイクが必須です。マイクがなければ音声を録音できません。PCにはマイクが内蔵されているケースが多いですが、音声にノイズが入ったり上手く録音できなかったりする可能性があります。一方、ヘッドセットは専用マイクで音声を取り込むため、映像教材に鮮明なナレーションを導入しやすいです。パワーポイントの映像教材のクオリティーを高めたい方は、ヘッドセットを利用して音声を録音しましょう。
パワーポイントの映像教材の作成に役立つ機能や道具をご紹介します。具体的な例として、以下があげられます。
・ポインターや書き込み機能
・スライドのテーマカラー
パワーポイントのスライドショーには、ポインターや書き込み機能が搭載されています。映像教材の説明でポインターを利用すれば、学生の視線を誘導して授業を実施できます。書き込み機能であれば、音声で説明しながらメモをすることで、学生の興味や関心をひきやすくなるでしょう。また、パワーポイントはテーマカラーを設定することが可能です。テーマカラーとは、映像教材の中で利用する色や、特定の色を利用するタイミングに統一感を出すための法則のことです。上記でも述べたように、人は視覚から多くの情報を読み取ります。テーマカラーで資料に統一感を出せば、学生の理解を促進する効果が得られます。パワーポイントのテーマカラーは原則3色が一般的です。ポインターや書き込み機能、スライドのテーマカラーなど、パワーポイントの機能を活用して分かりやすい映像教材を作成しましょう。
今回は、パワーポイントで分かりやすい映像教材を作るコツや注意点、役立つ機能について解説しました。人が一度に認識できる文字や画像などは限られているため、スライドの情報量が多すぎると、授業内容が学生に伝わりにくい可能性が高いです。映像教材を利用したオンデマンド授業などは、学生の理解度を高めるためにも、1スライドの情報量を必要最低限に抑える必要があります。分かりやすい資料を作りたい方は、ぜひ本記事のコツや注意点などを参考に映像教材を作成してみてください。
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